「ほめる」というのは、相手によい感情を持ってもらうには最も確実な方法です。
人間には「自己肯定欲求」という、自分に対してプラスの評価を求める欲求があります。
つまり、自分を肯定してくれる存在には惹かれてしまう傾向があるのです。
意中の相手を大いにほめるような話題を選べば、よい印象を持ってもらえるでしょう。
できれば目立たない長所をほめると、より大きな効果が望めます。
例えば、お目当ての異性が絶世の美女やイケメンだとしたら、多くの人からの「美人ですね」などの言葉は聞き慣れているため、その部分をほめてもさほど感動はありません。
しかし、「細やかな気配りができてステキですね」といった、容姿とは別の部分をほめると、本人にとって思いがけない称賛が嬉しく、強く印象に残りやすいのです。
相手をほめて雰囲気がよくなったところで、次は自分自身の話です。
自分の話をする場合、自慢話はNG。
他人の露骨な自慢話は多くの人にとって聞き苦しく、退屈なものです。
逆に自身の評価を下げてしまいます。
むしろ失敗談を話す方が好意を持ってもらえます。
他人の失敗談は安心して聞いていられる上、人間味が感じられて親近感を抱いてもらえやすいです。
ただし、この方法を実践するのなら、あくまでも“珍しく起こした人間味が溢れる”失敗を語ること。
毎度毎度失敗を重ねるタイプの人が「また失敗しちゃいました」と得意気に話すのは御法度です。
自信のユニークな失敗談を語ったら、今度は秘密の話をそっと打ち明けるのも有効です。
プライベートな話をすると親密度も高まるものですが、さらにその話が「あなただけに……」といった内容なら、2人の距離は急速に近づきます。
「○○さんだけに打ち明けますが……」「誰にも話したことないんだけど……」などと切り出せば、相手は特別視されていると感じ、不思議と2人の間に親密な雰囲気が漂うようになります。
そして、会話の締めくくりには、十分気を配りましょう。
というのは、人は多くの話を聞いた時、最後に聞いた情報に最も左右されやすいからです。
結果、その人の印象を大きく左右することになります。
つまり、分かり際の会話には、細心の注意を払い、できるだけよい印象を残しておきましょう。