電車の中で化粧をする女性は、「みっともない」「プライベートとそれ以外をきちんと区別すべきだ」という反応が大多数でしょう。
それでも化粧行為がなくなっていないのが現状です。
電車内でも平気で化粧をする女性に指摘しても、大抵は「誰にも迷惑をかけていない」といった理屈を述べるようです。
確かに他人に危害を加えていませんが、不愉快な気分にさせています。
こういった女性は、「自分と自分のごく近しい人物」と「それ以外の人」をはっきり区分けしています。
「それ以外の人」は眼中になく、ただの“光景”と感じているのです。
そのため、「それ以外の人」が自分をどういう目で見ていようと動じることなく、化粧ができるわけです。
「自分と自分のごく近しい人物」と「それ以外の人」の2パターンにしか分けられない人は、狭い世界の中で甘やかされてきたタイプによく見られるそうです。
自分に優しく接してくれる人とは好んで付き合い、それなりの気配りをみせられるものの、「それ以外の人」とはできるだけ接すること自体を避けようとします。
つまり適応力に欠けているのです。
周囲の人々を“単なる光景”とみなして無視するのも、日頃から「それ以外の人」を避けているために身についてしまった行動パターンであり、社会性を身に付けることなく、“女王様化”してしまった結果とすらいえます。
余談ですが、なぜ電車の中で化粧されると人は不愉快になるかといいますと、化粧している人が周囲の人々を「単なる光景」と思っていることを察し、その傍若無人さに反発しているからと考えられます。
「この人たちに気配りする必要なんてない」という考えを、周囲が無意識のうちに気づいてしまうが故に生じる不快感なのです。